2016年6月29日に Evernote のプランの料金、内容が改定されました。無料版では同期できる端末を2台までに制限されます。
つまり、PC1台、タブレット1台、スマホ1台を持っていたらどれかひとつは Evernote アプリを使用できないと言っても差し支え無いでしょう。
※Web ブラウザ版は制限なしですが……。久しぶりに使ってみけれど、かなり使いにくいです。
そして、有料版の値段が、プラス版は月額380円、年額3100円に(以前は月額240円年額2000円)。プレミアム版は月額600円、年額5200円になりました(以前は月額450円年額4000円)。
ちなみに、こんなタイトルですが、実は私は今回完全な移行は考えていません。現在無料プランで、そもそも端末をふたつしか持ってないのです(Windows と Android)。
しかし、いつかまた新しい制限が増えるかもしれません。なので、今移行するならどんなサービスがあるのだろう? と考えてみました。
最初に
現在無料版を使っている方は端末設定画面から2台まで減らしましょう。今まで2台までしか使ってないよ! という方も過去の接続が残っているかもしれません。
Evernote の特徴のおさらい
Evernote の大きな特徴はWebクリップ機能だと思うのですが、最近、本当に必要なのか疑問に思ってきています。めんどくさくなって、後で読むサービスのPocketに記事を放り込んでいますが、まったく不自由を感じません。
別に記事が消えたりもしないし、Evernote の本文のテキストを拾ってくれる機能も、大体はタイトルかタグで検索するので、あまり活用していません。
そして、もうひとつの特徴は「すべての情報をまとめてぶち込んでおける」という部分です。これは Microsoft や Google などの大きな会社が運営しているものしかありません。
さらに、他のアプリやサービスで作成したデータを、Evernote に送るという使い方が便利です。この集約力はなかなか替えがきかないので、Evernote から離れられない人も多いのではないでしょうか。
長々と Evernote の解説していても始まらないので。とりあえず代替になりそうなサービスをひとつづつ紹介していきます。
特に記載がない限り Windows-、Android、iPhone の全てで使えます。(iPhone を持ってないので確認はできません+Mac はよくわかりません)
Webクリップ機能があるサービス
OneNote
Microsoftが提供しているクラウドノートサービス。クラウドサービス OneDrive と容量を共有。Webクリップ機能があり、 Evernote からの移行ツールがあるのが最大の特徴。移行=ノートを移動させることと考えるのならこれ一択とも言えます。
なかなか多機能で Evernote と似ている感じ。ノート内の文を拾っての検索機能もあります(web版はない?)。上記のとおり移行ツールが用意されている所などかなりEvernoteを意識しているようです。
実は OneDrive も去年大幅な容量制限変更。今登録しても無料プランは5GBのみ。私も知らなかったので5Gまでしか使えません。
有料プランは月170円で50GB。月1274円、年12744円で1TBと最新バージョンの Officeアプリが使える「Office 365 solo」プランもあります。
私が少し使ってみた感想は、「結構良い感じなのですが、Win10 でGoogle日本語入力を使っている人にはおすすめしない」です。
どういう事かというと、win10関係の一定条件でちょっと問題があります。まずこちらを参照にしてください。
まあ、これは対処できるのですが、現在(2016/07/01)Win10には「Google日本語入力を使っていると Cortana が使えない」という不具合があります。
そして、OneNoteの検索機能には Cortana を使っているようなので、Win10 とGoogle日本語入力の組み合わせでは検索が使いものにならないのです。
重さは基本 Evernote と同じくらいか、ちょっと軽いかも。しかし、大量のノート一覧を開いたときの読み込みが少し気になります。これは全てのノートのキャッシュを作成すれば解消するかもしれません。
(追記 2016/07/25)
ライフログやメモをEvernoteに送信するために愛用しているAndroidアプリ、「BridgeEver」がOneNoteに対応したので(個人的に)かなり使い勝手が良くなりました。
OneNote公式ページ
移行ツールのページ。OneNoteとEvernoteの比較も載っていますが、OneNoteの最大容量が書いてなかったり、あまりフェアでは無いですね。
Evernoteの無料版では使えなくなったメールでノートを作る機能も
移行ツールの使い方
Google Drive Save
今回いろいろ調べた結果、初めて知った GoogleChrome の拡張機能。Google Drive にWebクリップを保存できます。後述するメモアプリの Google Keep と一緒に使えるので期待できるのでは? と思ったのですが。ちょっと問題が。
まず、同じ Google Drive の容量を使うサービスなので、同時に検索できると思っていました。しかし、Drive Save はDrive内に、Keep はKeep独自の場所に保存されるので、またいで検索することは出来ません。
※そもそもKeepは容量制限がないのかな? それだと結構凄いような気がするのですが、大きい画像を引っ付けたメモを作ってもDriveの容量が変わりませんでした。
さらに、保存した.HTML(と.mht)ファイルが、私の環境では開けなかったり、文字化けしてグチャグチャになる不具合が。
画像で保存すれば見れるのですが、やはり画像はスクロールが出来なかったり、拡大しないといけなかったりでかなり見にくい。さらに、保存時にタグやメモを付けれる機能がないので検索もしにくいです。
Google Drive Saveを解説しているページ
アドオンのページはこちら
メモ機能に特化したサービス
複数のサービスを併用する場合でメモ部分を補うサービスです。
Google Keep
Googleが提供するメモアプリ。Evernoteよりはシンプルですが、なかなか多機能。音声や写真、画像も貼り付けることが出来ます。
また、今見ているページのURLをメモに貼り付ける公式のChrome拡張が用意されています(Firefoxアドオンは無いみたいです)。
タグ機能がありませんが、検索が本文を拾ってくれるので代用できます。
画像内のテキストを抽出してくれる機能もありますが、残念ながら日本語に対応しておらず、英語しか認識しません。
そして、Google Drive Saveもそうですが、GoogleはGoogle RSSを終了した過去があるのが少し怖いですね。
Simplenote
音声や写真の保存はできない、テキストに特化したシンプルなメモアプリ。タグ機能あり。マウスで操作する直感的なリストア、やり直し機能が特徴的。
シンプルなメモアプリは他にもあるけれど、細かい部分は使う人のフィーリングじゃないかな。他にもTwitterやブログなどを非公開にしてメモ代わりする、という手もありますね。
ウェブクリップを捨てて後で読むサービスを使う
別に完全に捨てる必要は無いのですが、前述のとおり、最近ページが消えることは無いですし、どんどん情報が新しい記事が出てきます。ちょっとタグ付けを意識すれば、本文認識検索(これ正式名称なんだろ)も補えます。
私は、このPocketをずっと使っています。サムネイルがある(取得できない記事もおおいですが)。タイルビュー、リストビューが用意されている。お気に入り、アーカイブ、タグ機能がある。など、一通りの便利機能が用意されています。
リストをRSSに出力する機能や、動画、画像がメインのページをフィルタリングという独自の機能もあります(私は活用できていませんが)。
他にも「Instapaper」などのサービスも有りますが、Pocketが便利すぎて、少し試しただけで戻ってきちゃいました。
結局どうする?
さて、色々なサービス、アプリがあるけれど、やはり Evernote のように色々なサービスと連携していて、それひとつで完結するものというのは難しいですね。
前述のとおり私は持っている端末が少ないので、しばらく Evernote を使い続けるつもりです。
あえて今移行してひとつのサービスを選ぶなら OneNote です(win10じゃないなら)。操作感に違和感がない……とは言いませんが、機能的には似ていますから。
複数サービスを使い分けるのなら OneNote と Pocket の組み合わせかな。どうしても本文認識検索したいページは OneNote。気になった記事などはできるだけタグを付けて Pocket という使い分け。
思い切って Google Keep & OneNote & Pocket でそれぞれ特化した使い分けもありかな。
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